農業用無人航空機とは
無人航空機とは飛行機、回転翼航空機等であり、人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦により飛行させることができるもの※となります。無人ヘリコプター、ラジコン機、ドローン(マルチコプター)等該当します。
※重量(機体本体とバッテリーの重量)が100g未満のものは除く。
農業分野においては農薬散布等で無人航空機が使用されています。その中でも無人ヘリコプターやドローン(マルチコプター)を用いた農薬散布の実施が広がっています。
安全な無人航空機散布のために
昨今、マルチローター(ドローン)を含めた無人航空機が急速に普及しており、新たな産業・サービスの創出や国民生活の利便・質の向上に資することが期待されています。しかし、落下事案の発生など安全面における懸念や農薬等の空中散布による環境や健康へのリスクなどを心配される意見も年々多くなっており、無人航空機の安全運航や地域の皆様への周知活動を今まで以上に徹底してくことが求められています。
航空安全に関するルール
無人航空機による農薬等の空中散布については、人または家屋の密集している地域の近隣の圃場を飛行させる場合があることや、物件の投下等に該当するため、「ドローン情報基盤システム2.0(DIPS)」にて、機体の登録や飛行計画等をインターネットで登録することが義務化されています。
農薬の安全使用に関するルール
無人ヘリコプターおよび無人マルチロータ―(ドローン)による農薬の空中散布を行うものが、安全かつ適正な農薬使用を行うために参考とすることができる目安がガイドラインにより示されています。
また、使用可能農薬は農林水産省HPにて確認できます。
(https://www.maff.go.jp/j/kanbo/smart/nouyaku.html)
詳しい内容は農林水産航空協会のHPをご確認ください。
愛知県産業用無人航空機安全防除推進連絡会
愛知県産業用無人航空機安全防除推進連絡会は、 本県における産業用無人ヘリコプターおよび産業用マルチローターによる病害虫防除作業等の普及促進およびオペレーターの技術向上、安全使用の啓蒙を図る目的で県や指導機関の助言を求めながら運用している連絡会です。
事業内容
(1)病害虫防除作業の安全啓蒙に関する研修
(2)オペレーターの技術向上に関する研修
今後の課題
農業生産をとりまく環境は、農業従事者の高齢化や耕作放棄地の増加に加え、新たな病害虫の発生が 見られるなどの問題が発生しています。また、農業地帯も市街化により水田や畑地などの隣接地に住宅が 増加しており、従来に増して防除しにくい状況にあり、周辺住民への事前告知及び雨天順延時の周知徹底 など有効な手段についても検討が必要となっています。
無人航空機による病害虫防除は大面積を短期間に防除することで防除効率を高めることが出来る方法として極めて有効であるものの、周辺環境に配慮し防除薬剤のドリフト軽減に向けた取組を進めていくことが課題となっています。