最新の病害虫情報

新着情報

※【愛知県発表】は愛知県が運営する「あいち病害虫情報」の情報を掲載しております。

防除のポイント(2/16更新)

気になる作物をクリック!

 
キャベツ タマネギトマト(施設) ナス(施設)
キュウリ(施設) イチゴ(施設)
                       
緑下線部を押すと詳細に移動します。
※画面右下のPAGE TOPボタンでページ上部に移動できます。
キャベツ
コナガ やや少ない
タマネギ
白色疫病 やや少ない
べと病 やや少ない
トマト(施設)
灰色かび病
葉かび病
黄化葉巻病
コナジラミ類
ナス(施設)
灰色かび病 やや少ない
すすかび病 少ない
うどんこ病
ミナミキロアザミウマ やや多い
キュウリ(施設)
灰色かび病 やや少ない
べと病
うどんこ病 少ない
ミナミキイロアザミウマ
イチゴ(施設)
灰色かび病
うどんこ病
ハダニ類 少ない

果樹全般


  • カイガラムシ類
     近年、カイガラムシ類の発生が多発傾向にあるため、秋にピレスロイド系【3A】やネオニコチノイド系【4A】の薬剤を連用して防除した園地もあると思います。これら園地ではリサージェンス(殺虫剤を散布したが、無散布よりもその害虫や他の害虫の後の世代が増加してしまうこと。天敵の減少など多数の要因がある。)により、次作ではカイガラムシ類やハダニ類が多発する可能性があります。
    【対策】
     マシン油を成分とした薬剤(アタックオイル、ハーベストオイル等)を散布していない園地では、発芽前までに降雨を避け樹幹に届くよう1回散布しておくと良いでしょう。マシン油製剤による休眠期防除は、生育期間中の適期防除が難しいカイガラムシ類や薬剤抵抗性が発達したハダニ類にも効果があります。ただし、商品によって対象作物や使用方法が違うこと、薬害の恐れがあるため発芽前までの使用を厳守すること、樹勢の弱い樹や園地、幼苗では使用を避けること、石灰を含む薬剤とは2週間以上間隔を空けることなど注意すべき事項があり、使用予定の薬剤のラベルの記載事項を必ずご確認ください。

キャベツ


  • コナガ
     昨秋の発生量は平年よりやや少なかったのですが、本県では冬期も休眠せずに緩やかに生育し続けます。今後の気温上昇が早いと、平年より早くから増加する可能性があります。
    【対策】
     発生を確認したら、低密度のうちに薬液が葉裏にも十分かかるよう防除しましょう。薬剤はフィールドマストフロアブル【4E】、スピノエース顆粒水和剤・ディアナSC【5】、アファーム乳剤【6】、フローバックDF(BT剤)【11A】、トルネードエースDF【22A】、ファインセーブフロアブル【34】など多くありますが、本虫は同一系統薬剤の連用で効果が低下しやすく、薬剤系統ごとのローテーション散布に心がけましょう。なお、他のアブラナ科作物もコナガは重要害虫ですが、作物の種類により適用のある薬剤は違いますので、各薬剤のラベルの使用方法を必ずご確認ください。


タマネギ


  • 白色疫病
     本病の病原菌は比較的低温が好適で雨水により伝染します。そのため、厳冬期を除く晩秋から4月頃までに降雨が多いと発生しやすくなります。今冬は12月後半から降雨量はごく少なかったですが、早期栽培で灌水の過多が原因と思われる発生ほ場が見られた事例があります。過度な灌水と排水不良にならないよう注意してください。今後、気温が上昇し降雨が続くと本病の発生に好適な条件となり、低湿な場所から発生し急速にまん延する可能性があります。
     発病株は主に葉身の中央に浸みたような不明瞭な病斑を生じ、後に白色となった病斑から折れて下垂し枯死します。
    【対策】
     ほ場の排水対策に努めるとともに、発病株は直ちに抜き取りましょう。早生種など生育が早い品種では、ジマンダイセン水和剤【M03】、ダコニール1000【M05】、フロンサイドSC【29】など予防効果の高い薬剤を2週間程度の間隔で散布しましょう。中晩生種でも、早めからの予防散布が大切です。降雨が続いたり発生があればシグナムWDG【7+11】やリドミルゴールドMZ【M03+4】など治療効果もある薬剤を散布し、被害の拡大を防ぎましょう。
  • べと病
     前年に感染した越年罹病株があるとこの時期から発病し始めますが、気温が平年より高くなると発病は早まります。発病株は草丈が低く葉が黄化して外に湾曲し、降雨の後には全身にカビが生じる場合もあります。この発病株に形成される胞子が二次伝染源となり、周辺の健全株に伝染して多発を招きます。
    【対策】
     白色疫病と同様に降雨によって感染が拡大しやすいため、排水対策と発病株の抜き取りが重要です。なお、白色疫病の欄に例示した薬剤は本病にも適用があり、他にも両病害に適用がある薬剤は多いので、定期的な散布による同時防除が可能です。


施設野菜


  • 灰色かび病
     トマト、ナス、キュウリ、イチゴなど多くの施設野菜における重要な病害です。
     本病は多湿条件下かつ他の病害に比べ低温(20℃前後)で発生しやすく、12月から1月にかけて一部の施設ではすでに発生が見られます。病原菌は空気伝染性であり、発病葉や発病果から飛散した胞子が、害虫の食害などの傷や古い花弁が付着した部位、枯死した部位から植物体内へ侵入します。今後、気温の上昇に伴い昼夜で急激な温度差が生じて結露するなど、本病がまん延しやすい環境になりやすいので注意しましょう。
    【対策】
     設内の湿度を生育に影響しない範囲で低くするとともに、急激な温度変化による結露を防ぐよう、暖房機の段階的な温度設定や換気、送風などによる細かな環境制御に留意してください。下葉の摘葉、発病果や発病葉の除去、古い花弁の摘み取りも予防に有効です。また、本病は発生するとまん延しやすく、かつ薬剤が効きにくい耐性菌が発生しやすいので、薬剤散布は発病初期までの予防散布に重点を置きます。
     各作物ごとに本病に適用のある薬剤は多いので、異なる系統の薬剤によるローテーションを行いましょう。QoI系【11】やSDHI系【7】の薬剤は治療効果がありますが県内でも薬剤耐性菌の発生が確認されていますので、これら系統薬剤は栽培期間中の散布回数は必要最小限とし連用は避けてください。耐性菌が発生しにくく使用回数の制限がない炭酸水素カリウム剤(カリグリーン【NC】)や微生物農薬(エコショット・ボトキラー【BM02】)を、発病初期から定期的に散布する方法もあります。なお、県農業総合試験場の調査では、本病の薬剤感受性低下は地域間より作物間で異なる傾向があるため、部会や産地内で情報交換を行うと良いでしょう。
  • うどんこ病
     適温は25℃前後であり、他の病害に比べ施設内が比較的高温かつやや乾燥した条件で増加しやすい病害です。昨秋は気温が高い時期が多かったため、平年よりやや多く発生した施設も見られました。厳冬期の発生量はいったん減少しますが、気温が上昇すると再び増加します。灰色かび病と同様に発生するとまん延しやすいので、発生初期までの予防対策が重要です。
    【対策】
     ナス、キュウリ、イチゴに適用がある薬剤はベルクートフロアブル【M07】、トリフミン水和剤・スコア顆粒水和剤【3】、パレード20フロアブル・アフェットフロアブル【7】、フルピカフロアブル【9】、ショウチノスケフロアブル【9+U13】、フセキワイドフロアブル【M07+53】など多くありますが、本病原菌も薬剤感受性が低下しやすいので、同一系統の薬剤に偏らないローテーション防除に努めましょう。発生初期であれば、使用回数制限がなく連用しても感受性が低下しにくいカリグリーン【NC】やジーファイン水和剤【NC+M01】を病斑に当たるよう葉裏までムラなく散布する方法があります。

トマト


  • 黄化葉巻病・コナジラミ類
     黄化葉巻病はタバココナジラミが病原ウイルス(TYLCV)を保毒・媒介して伝染します。県内では、タバココナジラミの中でも薬剤の感受性が低下しやすいバイオタイプQが優占し、近年、発生が多い状況が続いています。タバココナジラミは低温に弱く屋外では越冬できませんが施設内では世代交代して増殖し、ウイルス感染株を吸汁して保毒したコナジラミによる健全株への伝染が続いています。ただし、卵を経由して子孫へウイルスが伝播されることはありません。なお、県内ではタバココナジラミとオンシツコナジラミが媒介する病原ウイルス(ToCV)による黄化病の発生も見られますが、防除対策は黄化葉巻病とほぼ同じです。
    【対策】
     黄化葉巻病の病原ウイルスの伝染環を断ち切るには、屋外に保毒虫がいないこの時期までにコナジラミ類の防除を徹底するとともに発病株を除去することが効果的です。黄化葉巻病耐病性品種はウイルスに感染しても病徴は出にくいのですが感染源にはなりますので、耐病性品種の栽培施設でも産地内の病原ウイルスの伝染環を断つため、コナジラミ類防除は同様に実施してください。
     薬剤防除は、訪花昆虫への影響日数や収穫前日数にも注意しながら薬剤のローテーションを実施します。バイオタイプQの幼虫に比較的効果が高い薬剤は、ベストガード水溶剤【4A】、ディアナSC【5】、アグリメック(ミニトマトには適用なし)・アニキ乳剤【6】、コルト顆粒水和剤【9B】などがあります。ただし、これら薬剤を含め多くの薬剤で感受性が低下した事例があり、防除効果が低い場合は別系統の薬剤に切り替えてください。サフオイル乳剤・エコピタ液剤【未】などの気門封鎖剤は感受性低下の可能性は低く、虫体に直接かかるよう7日間隔で2〜3回程度散布すれば効果的です。
     なお、トマトとミニトマト(果径3cm以下)では適用薬剤やその使用方法が違いますので、必ず各薬剤のラベルの使用方法を確認してください。また、訪花昆虫やタバコカスミカメなど天敵を導入している場合はこれらへの影響日数が長い薬剤もあるので、訪花昆虫や天敵の購入元やJA、指導機関等に確認して薬剤を選定してください。
  • 葉かび病
     発病に適した環境は適温22℃、湿度90%であり、この時期から増加しやすい病害です。主に葉裏にカビを生じる病徴がすすかび病とよく似ていますが、すすかび病は気温がやや高い時期に発生しやすく葉の表面にかびが多く生じること、裏面のかびが盛り上がらないことから大まかに判別できます。
    【対策】
     灰色かび病対策と基本的には同様であり、急激な温度変化をなくし結露させない温度管理に心がけるとともに、施設内の送風や換気により湿度が過剰にならない環境制御を行いましょう。また、下葉の摘葉やマルチも湿度の低下に有効です。灰色かび病も含めて適用がある主な薬剤は、予防剤としてダコニール1000【M05】やベルクートフロアブル【M07】、治療効果もある剤としてニマイバー水和剤【1+10】、アフェットフロアブル・パレード20フロアブル【7】、ファンタジスタ顆粒水和剤【11】などですが、同一系統の薬剤に偏らないローテーション防除に努めましょう。

施設ナス


  • ミナミキロアザミウマ
     色で舞うコナジラミ類成虫に比べ虫体を見つけにくいのですが、比較的低密度でも果実にキズを発生させて商品価値を損ねる重要な害虫です。被害は初めは葉裏にシルバリングと呼ばれる銀白色の吸汁痕ができ、その後、葉表の葉脈沿いにかすり状の被害が見られます。果実では縦線状の褐色のキズや裂果ができ商品価値を損ねます。今作は昨秋から発生の多い施設があり、2月後半から気温が上昇すると被害が増加する可能性があります。
    【対策】
     初期発生に気付きにくいので、青色粘着板で発生を確認したり葉や果実の被害を確認したら早めに防除します。ベストガード水溶剤【4A】、ディアナSC【5】、アグリメック【6】、モベントフロアブル【23】、グレーシア乳剤【30】、ファインセーブフロアブル【34】などコナジラミ類にも適用がある薬剤は多くありますので、同時防除も考慮して薬剤の使用回数を最小限にとどめるとともに、コナジラミ類と同様に薬剤感受性が低下しやすいので同一系統の薬剤を連用しないよう注意してください。また、訪花昆虫を導入している場合は薬剤の影響日数にも注意が必要です。なお、コナジラミ類防除と兼ねて天敵農薬であるスワルスキーカブリダニ剤(スワルバンカーロングなど)を定植後から導入する方法もありますので、次作ではご検討ください。
  • すすかび病
     1月の発生量は少なかったのですが、今後は施設内の湿度が高まると病斑上の胞子が飛散してまん延しますので、灰色かび病と同様に注意が必要です。本病は葉裏に白っぽいかびが密生する小斑点ができ、進展するとすす色のビロード状のかびとなります。病斑は5〜10mmほどの円形で健全部との境界はやや不明瞭です。葉表は黄褐色の病斑となります。なお、トマトのすすかび病とは病原菌の種類が違います。
    【対策】
     灰色かび病の対策に準じます。灰色かび病にも適用があり同時防除が可能な薬剤としてニマイバー水和剤【1+10】、アフェットフロアブル・パレード20フロアブル【7】、ファンタジスタ顆粒水和剤【11】、ポリオキシンAL水溶剤【19】など多くありますので、系統ごとのローテーション防除を行ってください。

キュウリ


  • ミナミキイロアザミウマ
     昨秋から発生が続く施設があります。キュウリでは食害だけでなく黄化えそ病の病原ウイルス(MYSV)を媒介しますので、発生量が少なくても注意は必要です。
     本虫は屋外では越冬ができませんが、施設内では発生し続けます。厳寒期の増加は緩やかですが、日射量が増して施設内の平均気温が20℃を超えると急に増加します。
    【対策】
     青色粘着板などで発生量の早期把握に心がけ、発生があれば密度が低い今のうちに防除を徹底してください。本虫は花や新芽などの隙間を好み生息していますので、ていねいに散布してください。
    適用のある薬剤はアファーム乳剤・アグリメック【6】、コテツフロアブル【13*】、モベントフロアブル【23】、ベネビアOD【28】、グレーシア乳剤【30】、プレオフロアブル【UN*】など多いのですが、薬剤感受性が低下しやすいためローテーション防除を心がけ、防除効果が低い場合は他の系統の薬剤に切り替えましょう。 天敵農薬であるスワルスキーカブリダニ剤(スワルバンカーロングなど)は、本虫の発生を長期間抑制して化学農薬の使用回数を削減するとともに、化学農薬の連用による感受性低下を防ぐことが期待できます。春に天敵農薬の利用を予定している施設では、薬剤防除等で害虫の密度をごく低くしてから導入します。有機りん系【1B】やピレスロイド系【3A】、一部のネオニコチノイド系【4A】など天敵に長期間影響のある薬剤がありますので、天敵購入先等に天敵への影響日数を確認して薬剤を選択してください。

  • べと病
     発生しやすい環境は気温20〜24℃かつ多湿条件であり、今後の気温上昇とともに樹勢が低下すると発生しやすくなります。本病は葉脈に区切られた角型の病斑ができ、葉裏には薄いビロード状のカビが見られます。
    【対策】
     暖房機のダクト送風運転、天窓の開閉等により過湿にならず結露させない環境管理に努めましょう。また、適度な追肥や摘果で樹勢を維持しましょう。適用のある薬剤はジマンダイセン水和剤【M03】、ダコニール1000【M05】など予防主体の保護殺菌剤や、アリエッティC水和剤【P07+M04】、フェスティバルCフロアブル【40+M01】、プロポーズ顆粒水和剤【40+M05】、ベジセイバー【7+M05】など治療を兼ねた薬剤がありますが、多発すると病勢が止まりにくいため、まずは予防剤を主とした定期的なローテーション防除が大切です。病勢が進展するなら、発病葉を除去し4〜5日間隔の連続散布で被害の拡大を防ぎましょう。

イチゴ


  • ハダニ類
     発生は全体には少ない予想ですが、発生がない施設が多い一方で昨秋から多発している施設も各産地で見られます。この時期に発生があると、気温の上昇とともに急激に密度が高まる可能性があります。
    【対策】
     下葉かきを徹底するとともに、スポット的に発生し始めて葉に白いカスリ状の食害痕ができ株の生育がやや劣る初期段階を早期発見し、マイトコーネフロアブル【20D】、スターマイトフロアブル【25A】、ダニコングフロアブル【25B】などで被害が広がる前に防除します。薬剤の感受性が低下しやすいため、同一系統の薬剤は1作で1回までの使用とするとともに、使用回数の制限がなく薬剤感受性が低下しにくいピタイチやサフオイル乳剤、エコピタ液剤などの気門封鎖剤【未】を、5〜7日間隔で虫体に直接かかるよう葉裏にも十分に散布すると良いでしょう。ただし、気門封鎖剤の中には環境条件により薬害が発生する場合がありますので、各薬剤のラベルの注意事項を必ず確認するとともに必要に応じて数株で試行してください。
     最近ではハダニ類の天敵農薬であるミヤコカブリダニ剤(ミヤコバンカー等)やチリカブリダニ剤(チリガブリ等)を利用する施設が増加しています。秋季から発生が多い施設では、次作に向けて定植前後の防除時期や薬剤の見直しとともに、天敵農薬の導入や炭酸ガスくん蒸を利用した苗の防除などもご検討ください。




☆薬剤名に続く【 】内の数字や記号はIRACコード(殺虫剤)、FRACコード(殺菌剤)で薬剤の系統を表し、同じ数字や記号は同じ系統の薬剤です。農薬は使用する前にラベル等で登録内容、注意事項等を確認してからご使用ください。