最新の病害虫情報
新着情報
- 2025年12月3日【愛知県発表】予報(12月)
- 2025年12月3日【愛知県発表】スクミリンゴガイ情報第2号
- 2025年12月3日【愛知県発表】ミナミキイロアザミウマ情報第2号
- 2025年11月17日【愛知県発表】最新情報(11月)
- 2025年11月4日【愛知県発表】令和7年度病害虫発生予察特殊報第4号
- 2025年10月20日【経済連作成】 オオタバコガ情報第2報
※【愛知県発表】は愛知県が運営する「あいち病害虫情報」の情報を掲載しております。
防除のポイント(1/5更新)
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水稲
- スクミリンゴガイ、ニカメイチュウ、白葉枯病
これら病害虫の発生が多かった水田では冬期に越冬量を減らす対策を行い、次年度の発生量を減らすことが大切です。スクミリンゴガイは水田内や水路の浅い土中、ニカメイチュウの幼虫は収穫後の刈り株や畦畔のイネ科雑草の太い茎の中、白葉枯病の病原菌は被害わらやもみ、畦畔のイネ科雑草で越冬します。
【対策】
スクミリンゴガイが多発した水田では、厳冬期の耕うん時に作業速度は遅くして回転速度は上げ土壌を細かく砕くことで貝を破壊しましょう。貝は土中6cm程度までしか潜れないので、深く起こす前に浅く耕うんすると効果的です。また、耕うん後はほ場をできるだけ均平化し、貝が活動しやすい水深が深い場所をなくしましょう。均平化は水田除草剤の均一な効果にも有効です。水田周囲の水路は泥上げを行い貝を破壊したり寒風にさらして殺貝し、生息域拡大を防ぎましょう。地区や集落での取組みは効果が高まります。
ニカメイチュウや白葉枯病の病原菌の越冬量を減らす対策として、早めに稲わらや刈り株をすき込み腐熟させましょう。また、畦畔雑草を株元まで除去しましょう。
キャベツ・白菜
- コナガ
発生量は平年並の予想ですが、本県では冬期でも休眠せずに緩やかに生育しますので、この時期に発生があると翌春に多発する可能性があります。
【対策】
発生が見られるほ場では、この時期の防除を徹底しましょう。主に葉裏に生息していますので、薬液が葉裏にも十分かかるよう散布してください。主な薬剤はフィールドマストフロアブル【4E】、スピノエース顆粒水和剤・ディアナSC【5】、アファーム乳剤【6】、フローバックDF(BT剤)【11A】、モベントフロアブル【23】、ファインセーブフロアブル【34】、グレーシア乳剤・ブロフレアSC【30】など多くありますが、これらの薬剤の中には一部の地域で感受性低下の事例もあるため、系統の異なる薬剤をローテーションして使用してください。なお、作物によってコナガの適用薬剤は違いますので、薬剤のラベルの表示を必ず確認してください。今作では多発したヨトウ類の防除で殺虫剤の使用回数が多くなっている場合がありますので、各薬剤の使用回数の上限にも十分注意してください。
施設トマト
- 葉かび病・すすかび病
いずれも主に葉裏にカビを生じる病徴が類似し肉眼では判断しにくいのですが、すすかび病は葉の表面にかびが多く生じること、裏面のかびは盛り上がりがないことなどから大まかに判別できます。葉かび病抵抗性品種に葉かび病に似た症状が発生したら、すすかび病が疑われます。すすかび病は葉かび病よりやや高温を好む特徴もあります。
この時期は保温のため施設を閉め切るため湿度が高まります。また11月以降は気温格差が比較的大きい日があり、換気が不十分であったり暖房機の稼働の遅れるによる結露発生など多湿につながりやすく、灰色かび病を含めた病害が発生しやすい条件となりました。葉かび病の発生は平年よりやや多い状況です。
【対策】
急激な温度の変化をなくし結露させない温湿度管理に心がけるとともに、施設内の送風や換気など湿度を低下させる環境制御を行いましょう。また、下葉の摘葉やマルチも湿度の低下に有効です。両病害に適用がある主な薬剤は、ペンコゼブフロアブル【M03】、ラリー乳剤・トリフミン乳剤【3】などです。さらに灰色かび病も含めて適用がある主な薬剤は、ダコニール1000【M05】、パレード20フロアブル【7】、ファンタジスタ顆粒水和剤【11】などですが、同一系統の薬剤に偏らないローテーション防除に努めましょう。
- コナジラミ類・黄化葉巻病
コナジラミ類は近年、多発傾向が続いており、今年も多発している施設があります。タバココナジラミを含むコナジラミ類は、多くの作物で吸汁害とともに排泄物によりすす病を発生させます。また病原ウイルスの媒介昆虫でもあり、発生量がわずかでも次々に健全株に病原ウイルスを感染させます。特にトマトでは、タバココナジラミが媒介するウイルス(TYLCV)による黄化葉巻病だけでなく、タバココナジラミとオンシツコナジラミが媒介するウイルス(ToCV)による黄化病も見られるため重要な害虫です。
県内では、タバココナジラミのバイオタイプQ(バイオタイプとは、外観は同じだが遺伝子型や生物学的特性が異なる系統)が優占し、この系統はコナジラミ類に適用がある薬剤でも防除効果が低下した事例が多く注意が必要です。
【対策】
この時期になるとコナジラミ類の施設外からの侵入はなくなり、施設内で増殖するとともに病原ウイルスを感染株から健全株へ伝搬します。病原ウイルスの伝染環を断ち切るため、温室内にのみ保毒したコナジラミ類がいるこの時期の防除を徹底するとともに、発病株を除去しましょう。なお、黄化葉巻病耐病性品種の利用は効果的ですが、ウイルスに感染しても病徴こそ出ませんがウイルスは保毒し感染源になりますので、ウイルスの伝染環を断つために防除は同様に実施してください。
成虫の侵入がなくなるこの時期の薬剤防除は、訪花昆虫への影響日数や収穫前日数に注意しながら薬剤系統間のローテーションを実施します。バイオタイプQの若齢幼虫には効果が高い薬剤は多く、ベストガード水溶剤【4A】、ディアナSC【5】、アグリメック(ミニトマトは適用なし)【6】、アニキ乳剤【6】、コルト顆粒水和剤【9B】などをローテーション散布しましょう。ただし、これら薬剤も効果が低い場合は別系統の薬剤に切り替えてください。サフオイル乳剤【未】などの気門封鎖剤は薬剤抵抗性が生じる可能性は低く、少発生時に虫体に十分かかるよう7日間隔で2~3回程度散布します。なお、トマトとミニトマト(直径3cm以下)では適用薬剤や使用方法は違いますので、必ずラベルの表示事項を確認して使用してください。また、訪花昆虫やタバコカスミカメなどの天敵を導入している場合は影響日数が長い薬剤もあるので、訪花昆虫や天敵の購入元や農薬の販売店、指導機関等に確認して薬剤を選定してください。
施設ナス
- うどんこ病
他の病害に比べ気温はやや高く、やや乾燥した条件で多発しやすい病害ですが、11月下旬には各産地で発生が見られやや多い状況です。厳寒期には発生は少なくなりますが、気温が上昇すると再び発生しやすくなります。発生が始まるとまん延しやすく、発生初期までの予防対策が重要です。
【対策】
防除薬剤はベルクートフロアブル【M07】やショウチノスケフロアブル【9+U13】、ファンタジスタ顆粒水和剤【11】、クロスアウトフロアブル【50】など多くありますが、薬剤に対する耐性が発達しやすいので同一系統の薬剤に偏らないローテーション防除に努めましょう。発生初期であれば、カリグリーン【NC】やジーファイン水和剤【NC+M01】など使用回数制限がなく、連用しても効果が低下しにくい薬剤を葉裏までムラのないように散布する方法があります。
- ミナミキイロアザミウマ
多発した施設もあり、発生量は平年よりやや多いと予想されます。本虫の被害は初めは葉裏にシルバリングと呼ばれる銀白色の吸汁痕ができ、その後、葉表の葉脈沿いにかすり状の被害が見られます。果実では低密度でも縦線状の褐色の傷や裂果を生じさせて商品価値を損ねます。コナジラミ類に比べ虫体が見にくく果実の被害が見えるまで発生に気が付かない場合も多いので、青色粘着板で発生を確認したり葉の被害を確認したら早めに防除します。
【対策】
アグリメック【6】、モベントフロアブル【23】、グレーシア乳剤【30】、ファインセーブフロアブル【34】など適用薬剤は多くありますが、薬剤に対する感受性が低下しやすいため薬剤系統間のローテーション防除を実施してください。なお、コナジラミ類防除と兼ねて天敵農薬であるスワルスキーカブリダニ剤(スワルバンカーロングなど)を定植後から導入する方法もありますので、次作ではご検討ください。
- コナジラミ類
昨年と同様に発生量がやや多い施設があります。ナスにはコナジラミ類が媒介する重要なウイルス病害はありませんが、多発するとすす病が発生します。
【対策】
本虫の詳細は施設トマトの項を参考にしてください。適用薬剤はベストガード水溶剤【4A】、トランスフォームフロアブル【4C】、ディアナSC【5】、アグリメック【6】、コルト顆粒水和剤【9B】など多いのですが、訪花昆虫を導入している場合はコルト顆粒水和剤などミツバチに長期間影響がある薬剤もあり注意が必要です。また、アザミウマ類防除と共通する薬剤が多く、使用回数の上限も留意してください。サフオイル乳剤【未】などの気門封鎖剤は回数制限がなく感受性低下の可能性も低いため、少発生時に活用しましょう。なお、アザミウマ類防除と兼ねて天敵農薬であるスワルスキーカブリダニ剤(スワルバンカーロングなど)を利用する方法もあります。
施設キュウリ
- べと病
草勢が良い時期まではあまり発生しませんが、茎葉が繁茂したり収穫が進むと草勢が衰え本病が発生しやすくなります。また、換気不良や灌水過多など湿度を高める管理では本病が発生しやすい環境になります。本病が発生した葉には葉脈に区切られた角型の病斑ができ、葉裏に薄いビロード状のカビが見られます。
【対策】
暖房機のダクト送風運転や天窓の開閉、排水対策等により、結露させず多湿にならない環境管理に努めましょう。また、適度な追肥や摘果で樹勢を維持しましょう。防除薬剤はジマンダイセン水和剤【M03】、ダコニール1000【M05】など予防主体の保護殺菌剤や、アリエッティC水和剤【P07+M04】、フェスティバルC水和剤【40+M01】、プロポーズ顆粒水和剤【40+M05】、ベジセイバー【7+M05】等の予防と治療を兼ねた薬剤などがありますが、多発すると病勢が止まりにくいため、まずは予防に重点を置いた定期的なローテーション防除が大切です。病勢が進展するなら発病葉は除去して施設外で処分し、4~5日間隔の連続散布で防除しましょう。 - ミナミキイロアザミウマ
発生量は平年並ですが、病原ウイルスの媒介によって黄化えそ病が発生した施設があります。アザミウマは少数でも感染した株から健全株へウイルスを次々に媒介しますので、黄化えそ病が発生すれば少発生でも防除してください。また、この時期に発生があると翌春の気温上昇時に施設内で急増する可能性があり、防除を徹底しておきます。
【対策】
青色粘着板や葉の被害の確認等で発生の早期把握に心がけ、発生があれば早めに防除しましょう。適用のある薬剤はアファーム乳剤・アグリメック【6】、コテツフロアブル【13*】、モベントフロアブル【23】、ベネビアOD【28】、グレーシア乳剤【30】、プレオフロアブル【UN*】など多いのですが、薬剤感受性が低下しやすいので必ずローテーション防除を実施します。また、本虫は花や新芽などの隙間を好み生息していますので、ていねいに散布してください。
天敵農薬のスワルスキーカブリダニ剤(スワルバンカーロングなど)は、本虫の発生を長期間抑制して化学農薬の使用回数を削減するとともに、化学農薬の連用による防除効果の低下を防ぐことが期待できます。春先から導入を予定している施設では、有機りん系【1B】やピレスロイド系【3A】、一部のネオニコチノイド系【4A】などでは天敵に長期間影響のある薬剤がありますので、天敵購入先等に確認して天敵への影響日数が短い薬剤を選択し、本虫の密度を十分に低くしてから導入してください。
イチゴ
- ハダニ類
発生量は平年並ですが一部で多発した施設もあります。近年、発生状況は施設間差が大きい傾向があり、発生が多い施設では定植後から発生が続いている場合があります。また、この時期に発生が見られると春先には急増する可能性があります。
【対策】
葉かきなどの管理時にスポット的に発生する初期段階を早期発見し、マイトコーネフロアブル【20D】、スターマイトフロアブル【25A】、ダニコングフロアブル【25B】などで防除しましょう。ただし、ハダニ類は薬剤抵抗性が発達しやすいため、同一系統の薬剤は1作あたり1回までとしてください。また、感受性が低下しにくく使用回数の制限がないピタイチ(アザミウマ類にも適用あり)やエコピタ液剤、サフオイル乳剤などの気門封鎖剤【未】を、5~7日間隔くらいで虫体に直接かかるよう葉裏にも十分に散布すると良いでしょう。なお、薬液が乾きにくい状況では果実に薬害が発生しやすくなるため、ラベルの注意事項を必ず確認してください。
化学農薬だけに頼らず、天敵農薬であるミヤコカブリダニ剤(ミヤコバンカー等)やチリカブリダニ剤(チリガブリ等)を利用する施設が増加しています。毎年ハダニ類が多い施設などで導入を検討する場合は、天敵導入までの影響日数を考慮した薬剤選定を行うなど、ハダニ類の密度をできるだけ低くして導入する必要がありますので、天敵購入先等にご相談ください。
施設野菜
- 灰色かび病
トマト、ナス、キュウリ、イチゴなど多くの施設野菜における重要な病害です。一日の気温較差が比較的大きいと施設内の湿度が高くなりやすく、特に換気や暖房機の運転時間が不十分だと急激な温度差により結露ができ、本病が発生しやすい条件になります。例年、12月頃から発病が見られる施設があり、一度発生すると病斑から飛散した胞子が空気伝染し、害虫の食害などによる傷や古い花弁が付着した部分、枯死した部分から植物体内へ侵入して被害が拡大します。
【対策】
施設内の湿度を低く保つとともに急激な温度変化を防ぐよう、温度設定とともに換気、送風などの環境制御に留意してください。下葉の摘葉、発病果や発病葉の除去、トマトなどでは受精後の花弁の摘み取りも有効です。本病には各作目ごとに適用のある薬剤は多いのですが、薬剤の感受性低下が起きやすいため発病初期までの予防散布に重点を置いてください。特にQoI系【11】やSDHI系【7】では薬剤感受性が低下しやすいことから使用は必要最小限にとどめ、異なる系統の薬剤によるローテーション防除を行いましょう。また、感受性が低下しにくく使用回数制限のない炭酸水素カリウム剤(カリグリーン【NC】)や微生物農薬(エコショット・ボトキラー【BM02】等)を、発病初期までに定期的に散布する方法もあります。
ブドウ
- べと病・黒とう病
これらの病害が多かった園地では病原菌が多く残り、次年度も発生が多くなる可能性があります。黒とう病の病原菌は主に結果母枝や巻きひげなどの病斑内、べと病の病原菌は主に落葉の病斑内で越冬します。
【対策】
冬期に次作の伝染源をなくす作業が効果的です。黒とう病の発生園では病斑のある枝を切除するとともに、晩腐病対策と兼ねて巻きひげや房の軸の切り残しの除去を丁寧に行いましょう。べと病が多発した園地は、落葉を園外に持ち出すなど処分しましょう。
ナシ
- 黒星病
今作の発生量はやや少なかったのですが、一部では発生がやや多い園地もありました。病原菌は、罹病した落葉および枝上の芽基部りん片で越冬します。
【対策】
発生が見られた園では越冬伝染源をなくすため、冬期せん定により秋に伸びた枝やぼけ芽などの除去を早めに行い、春先に芽りん片に感染した病原菌が活動を始める前に作業を終わらせましょう。また、落葉を園地外に持ち出したり埋設して処分しましょう。ロータリーによる中耕すき込み処理も効果はありますが、園地外周部や幹元など機械が通れない場所の落葉は、機械の走行部までかき出しておくか園地外へ出して処分します。
カキ
- 炭疽病
今作の発生量は少なかったのですが、本病に比較的弱い「富有」や「早秋」では近年でも発生の多い年がありました。病原菌は枝の病斑部や芽、落葉の跡などで越冬します。
【対策】
発生があった園では、冬期せん定時に次作の伝染源となる楕円形に陥没した暗褐色病斑のある枝を切除しましょう。
☆薬剤名に続く【 】内の数字や記号はIRACコード(殺虫剤)、FRACコード(殺菌剤)で薬剤の系統を表し、同じ数字や記号は同じ系統の薬剤です。農薬は使用する前にラベル等で登録内容、注意事項等を確認してからご使用ください。







